知恵と工夫で需要を生む
木村加工紙株式会社/代表取締役 松田和之様今回ご紹介する当社のパートナー企業は、愛知県津島市に本社を構える木村加工紙株式会社様。2015年で創業60年を数えるポリエチレンフィルムメーカーです。
「社名が“加工紙”なのに、ポリエチレンメーカー?」と思われた方もいるかもしれません。実は木村加工紙様はもともと、紙袋やダンボールをはじめとする紙資材の製造からスタートした会社なのです。しかし、時代の移り変わりとともに、事業の主軸をポリエチレンフィルムにシフトされました。
オンダ製作所、オンダパーツとの協業が始まったのはここ数年前から。主に、樹脂管製品を雨やホコリ、紫外線から守る外袋の製造を委託しています。
きっかけは、松田社長から恩田代表に投げかけられたひと言でした。「なぜオンダさんの樹脂管の外袋は、ブルーとピンクの2色に分けられているのですか?」。
考えてみれば、樹脂管の色に合わせて外袋も2色用意しただけ。「外袋を透明なものに統一すれば、製品別に在庫管理する手間も、パッケージの段取り作業も減るのでは?」という松田社長の言葉には説得力があり、試作を依頼することになったのです。
「当社の強みは、お客様のニーズに合わせて原料配合ができること。オンダさんの場合は、大切な製品を守るUVカット機能や滑りにくさを重視してご提案しました」と松田社長。
木村加工紙様から仕上がった試作品は、期待通りのものでした。ピンクとブルーの2種類から透明1種類に統一することでコストメリットも得ることができ、今ではオンダの樹脂管製品の多くに木村加工紙様のポリエチレン袋を使わせていただいています。
「グローバル化が進む中で、日本のモノづくりはもはや、価格面では中国をはじめとする新興国に勝てません。しかし、一方で多品種少量生産の領域や、地域密着ならではのきめ細やかな対応力の面でまだまだ優位性があります。経営環境は厳しさを増しますが、私たちは創業以来培ってきた技術やノウハウをベースに、知恵と工夫でお客様に喜んでいただける品質・納期・価格を提供し続けていきたい」と松田社長は語ります。
その思いはまさに、オンダパーツに共通するもの。今後も私たちは、木村加工紙様のような志ある企業と手を取り合い、新たな価値を創出するモノづくりに取り組んでいきたいと考えています。