「人」と「技」をつなぎ、日本のものづくりを未来へ。

　私は岐阜県山県市美山地区で生まれ、幼いころから身近なところにものづくり現場がありました。自然が豊かな旧美山町は水栓バルブ製造が盛んで、地元の多くの方が水に関わる製品の製造販売に携わる町。私の祖父母・両親も水栓バルブに関わっていました。このような環境で私は日本のものづくりの変遷を間近に見てきました。
　日本のものづくりの現状は圧倒的な物量をもって攻勢をかけるアジア勢に対し苦戦することもありますが、製造現場の品質に対するこだわりや、製品を改善するアイデア・技術は、長い職人文化の賜物であり、たやすく真似できるものではありません。
　ものづくりに真摯に取り組む企業には、各々固有の専門性や特長があります。それらの強みを吸い上げ、繋ぎ、新たなビジネスの種を育む。ひとつの企業だけでは対応できない課題も、ネットワークとして捉えると、解決の糸口が見えてくることもあるでしょう。岐阜県発のそのチャレンジを通して、日本のものづくり企業が地域と共に再び元気と活力を取り戻す一助となりたい。このような思いから私はオンダパーツ株式会社をたちあげました。
　日本のものづくりを未来へ生かすためには、限りある資源を大切にし、技術と品質改善への思いを引き継ぐ必要がございます。地域とともに資源・技術・思いを持続可能な社会にするべく努力していく所存でございます。
　また、グループ会社のなないろ製作所では障がい者の方々が主役となって働ける「場」と「仕組み」を提供し、地域社会と協同して取り組み始めました。
　「人」と「技」をつなぎ、日本のものづくりの未来を見つめ『明るい豊かな社会』の実現を目指していきます。
オンダパーツ株式会社　社員代表　恩田幸之助